女将が詠んだ俳句を定期的に掲載しています。
箱根の季節感や、当荘の雰囲気が
少しでも皆様に伝わればと思っております。
庭の草花や樹木、鳥の囀、
変化してやまない雲や光、
風の音、雨の音、川のせせらぎ
春夏秋冬の移ろい、
肌で感じつつ、五七五の調べにのせ、
季語に寄り添い過ごす日々です。
ほほえめば
ほほえみ反す
雛かな
2015.02.08
立春の声を聞くと雛を飾る。
飾り終え、雪洞に灯を入れると
雛達の目もとは輝き、口元はほころぶ。
年ごとにお飾りしないと
お雛様は泣かれているかもしれません。
ロープウェイ
春の夕日が
沈みけり
2015.02.08
ロープウェイは早雲山から
桃源台まで全長四㎞。
大涌谷の噴煙を真下に見ながらの
空中の旅。
ロープウェイより見る春の夕日。
幸せな光景。
春愁の
孤独の中の
自由かな
2015.02.08
のどかな春の雰囲気に包まれながら、
そこはかとなくもの憂い思いや
哀愁をおぼえるこのごろ
自由に句を詠む楽しみもある。
降る雪の
ふれあふ音の
橅の森
2015.02.07
橅の森が箱根にはある。
春の雪は水分を含んで重たい。
橅の森で雪のふれあふ音を聞く。
橅は箱根の山を守る貯水源でもある。